【本】海の都の物語
塩野七生さんの「海の都の物語〜ベネチア共和国の一千年〜」をこの夏読みました。
海の都の物語〈1〉―ヴェネツィア共和国の一千年 (新潮文庫)
- 作者: 塩野七生
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2009/05/28
- メディア: 文庫
- 購入: 8人 クリック: 35回
- この商品を含むブログ (50件) を見る
読むまでに至った経緯を説明させていただきましょう。
1)アンダーグラウンドという20世紀のユーゴスラビアの悲劇を描いた映画をみた。
2)建築の展覧会で本を貰ったのですが、その本のタイトルが「イタリア海洋都市の精神」。
3)その前に岡田暁生さんの「西洋音楽史クラシックの黄昏」を読んでいた。
1〜3でそれぞれ別な記事がかけるのでここでは割愛しますが、とりあえず歴史をちゃんと復習したいな、そしてするのであればある種の「編集」された歴史が読みたかったのです。
ということで、世界史には興味はあったけど世界史の教科書のような無味乾燥な本は嫌で仕方なかったので塩野さんの著書はうってつけでした。
この本で学んだベネチアの魅力。
・都市の作りが人間の大きさにあっている
水の都と言われますけど、それと同じくらいベネチアは歩行の街なんです。街中の移動はゴンドラか歩行になるそうです。 陸から孤立している特殊な地理条件でベネチアの外からベネチア市内に入るのも陸路より水路の方が早い。自動車も通れないような道や街の作りでまるでテーマパークのなかの様なスケール感みたいです。 そういった地理的、環境的要因だけでもとても魅力的だと思います。(行ったわけではないので体感はしてないのですが)
・とにかく商業国家だった
とにかくベネチアは商人が支えてた。場所柄農業も牧畜も狩りもできないので貿易をするしかなかった。商人とは船で貿易をする船乗り。なんと戦時には国家の海軍に変貌してました。ワンピースの世界を彷彿させますね。
・小さな共和国だったのに長年独立を維持できた
ローマ帝国崩壊あとは暗黒の中世と言われてたヨーロッパ。その中ではローマ教皇と神聖ローマ皇帝力が強く争いが絶えなかった。 そんな中ベネチアは常に現実主義を貫き海洋商業国家として国益を常に優先する立場をとってきた。ちなみに世界で初めて外国に大使を置いたのはベネチアだとか。
とりあえず僕はベネチアには死ぬまでには一回はいきたいです。