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デジタル・マーケター見習い中。平成生まれ、米国育ち。面白い奴は大体友達。美術史専攻→洋服屋/ポップカルチャー/ 映画、海外ドラマ、音楽、ファッション(たまに建築)

『ラ・ラ・ランド』のファッション〜前編:色使いの話〜

 

はじめに

 
前代未聞のアカデミー賞での珍事や、ジャズミュージシャンやジャズ警察(?)と呼ばれる人達による「これはジャズか否か」論争などもあり、色々な意味で世の中を賑わせてくれているラ・ラ・ランド
 
今回はこの映画の衣装を解説します! 
 


「ラ・ラ・ランド」本予告

ラ・ラ・ランド
デミアン・チャゼル監督-2017年公開。
 
女優を目指すミアと、その友人達の着るドレスのカラフルさが際立ちますね。監督は往年のミュージカル映画へのオマージュをたくさん散りばめていますが、このカラフルな衣装もその1つです。

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ミュージカルのオマージュ

ミュージカル映画の黄金期の50年代、60年代には、まだ白黒で映画を撮るのが主流でした。カラーで撮れたのは資金にゆとりがあるごく限られた作品のだけ。
せっかくミュージカルをカラーで撮れるのなら、色をふんだんに使おう!となったのが1964年公開、ジャック・ドゥミ監督の『シェルブールの雨傘』だったりします。
 
  

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日本映画の影響

 
更に、先日この映画の宣伝の為に来日したデミアンチャゼル監督は、鈴木清順の『東京流れ者のポップな色使いに影響を受けた、と言ってます。

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鈴木清順監督、1966年公開。
 
 

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東京流れ者のワンシーン。

 

ちなみに先日亡くなってしまった鈴木清順監督はタランティーノジム・ジャームッシュウォン・カーウァイパク・チャヌクなどにも影響を与えていますね。いわゆるB級映画とも呼ばれますが、鈴木清順の独特のセンスは、もっとメジャーな、『アニメ版ルパン三世』にも受け継がれてます。

鈴木清順はルパン・テレビシリーズの監修も務めていたそうで、制作現場では宮崎駿とのバトルも頻繁にあった見たいです。そのバトル、見て見たい。笑

 

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1985年公開、鈴木清順監督。

 

 

 

テクニカラー

さて、話を戻しましょう。ラ・ラ・ランドはたくさんの映画を参照しただけあって、衣装を含む美術がいいですね。と思ったらアカデミー賞美術賞を受賞してました。(衣装賞はファンタスティック・ビーストでした) さらに、ラ・ラ・ランドは上記にもあるようなミュージカル映画の雰囲気を再現するために、あえてフィルムで撮影したそうです。実は劇中の歌の中でもテクニカラーというが歌詞に出てきますね。(テクニカラーアメリカのカラーフィルムの企業と技術の名前です)

 個人的にはそこまでカメラワークはビックリしなかったのですが、アカデミー賞撮影賞も取ってます。第86回、87回、88回と3年連続でアカデミー賞撮影賞を受賞したイマニュエル・ルベツキと比較すると、今作はそれほどかな?とやや疑問ですが、ここは専門外なので詳しい方いたらご教授いただけると幸いです。  そういえば、87回のアカデミー賞作品賞の『バードマン』に出ていた頃のエマ・ストーンと比べると、ラ・ラ・ランドエマ・ストーンは本当に綺麗になりましたね。まぁ、役柄とメイクのせいもありますが、随分大人っぽくなりました。

 

f:id:michischili:20170406153703j:plain 『バードマン あるいは無知がもたらす予知せぬ奇跡』アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督、2014年公開。アカデミー賞助演女優賞ノミネート。  f:id:michischili:20170406154045j:plain似たアングルのこちら。本作では、アカデミー賞主演女優賞を受賞しましたね。

 

ということで、色使いに注目した前編でした!まだ観てない方、後編を公開する前にも、まだまだ劇場で観れますよ! 後編ではライアン・ゴズリング演じる、セブ役のファッションについて書きます。乞うご期待!