【映画15】ブリット
1968年公開、Steve Mcqueen主演の刑事ものです。
華麗なる賭けにも通じるように、無駄な説明がなく、むしろ説明不足では?と思うような演出で淡々と物語は進みます。
主人公のフランク・ブリットはサンフランシスコでも有名な敏腕刑事。
地元の有力政治家にある証人の護衛をまかされますが、証人のいるホテルの一室に殺し屋がすぐにやってきてあっけなく証人は死んでしまいます。しかし、現場の刑事によるとどうやらこの証人が自らホテルのドアをあけたようで何かが腑に落ちない。
当然この政治家は怒りブリットさんは責任を取らされそうになります。
またこの政治家役のRobert Vaughnが嫌なやつなんです。演技うまい!
ただし、ブリットの上司がかっこいいんですね、「俺ができるだけ責任を取るからお前のやり方で捜査を続けてみるんだ。」とか言います。
ということでわずかな手がかりを元に犯人を探していくブリットが見つける事実とは。。
ストーリーは刑事ものにありそうですが何よりも演出がいいです。
無駄な台詞、無駄な音楽がなく今見ると新鮮です。
無駄がないからこそ、ここぞ!という時に流れる音楽がかっこいいんです。
Lalo Schiffrinというアルゼンチン出身のジャズピアニストが音楽を担当してるのですが、この人スパイ大作戦やブルースリー映画なども音楽の担当をしてるんですね。すごい才能です。
(カフェのシーンで流れるこの音楽が個人的には一番好きです)
Bullitt (Original Score) - Lalo Schifrin - A Song For ...
サンフランシスコの坂道を駆け回るカーチェイスのシーンは映画史にも残る名シーンみたいですが、そういうアクションシーンで音楽はほとんどないんです。
実際の車のエンジンとブレーキの音だけ。
運転手の視線と同じアングルからのカメラワークもあったりするのですが当時では斬新だったみたいです。
そういえばタランティーノのデスプルーフもレトロな車のカーチェイスが多かったなぁ。と思いました。(当然ブリットの影響を受けてますが)
ちなみに華麗なる賭けが華麗なるファッションの参考になるのに対して、この映画は渋い男のファッションの参考になります。マックイーンなに着ても似合うわ。悔しいです。