【映画3】Mary Poppins
A thing of Beauty is a joy forever.- Mary Poppins
町山浩司さんという映画評論家の方が、彼の母校早稲田大学で行った講演、「学生におすすめする20世紀の名作」というのをみました。
http://www.youtube.com/watch?v=H9UpWL9tZAM
20世紀、世界でもっとも影響力のアメリカで一大産業となった映画の話。
「ハリウッド映画」のルーツや、ローマの休日など面白い話題ばかりでしたが個人的にはMary Poppinsがめちゃめちゃみたくなりました。公開は1964年。舞台は1910年頃のイギリス。
すぐに借りてきました。
ネタバレしない程度に書きますと、このディズニー映画は子供向けに作られているようで実は大人がメインのターゲットなのです。
20世紀初頭のイギリスが舞台。厳格な銀行員の父が子供には厳しさを教えなければいかん!なよなよしてちゃあかん!と言ってとにかく細かい。そして子供達はとにかく親にかまってもらえず、厳しい生活にも辟易としてる。
そんな仲、スーパーマンとして家庭教師のMary がそらから降ってくる。
このスーパーマンは父親と逆のことを言っていて、子供には苦い薬(世の中の厳しさ)をそのまま与えるより少しでもいいから楽しさ(砂糖)をあげないと薬を飲み込んでくれないと教えるんです。
しかも、家庭教師の親友?の煙突掃除のおじさんは子供達に「お父さんのこともわかってやれよ。お父さんもある意味銀行という檻に入れられているんだぜ。お前達のこと愛してないわけではない」なんて言うんですよ。
これ、ある意味哲学ですよね。
いやーこんなものを映画化したディズニー恐るべし。
しかもこの映画を映画化するまでのWalt Disneyと原作者P.J. Taversのやり取りを録音して、そのいきさつも映画化する予定とはやはり目の付け所がシャープですね。
Maryはいっさい成長しないキャラである代わりにこの映画では父親が成長するんです。なんだかちょっとStar Warsみたいなのかな。
もちろん、歌も踊りも素晴らしいし、場面によって変わる登場人物の服装、選挙活動に夢中の母親、隣の家に住む旧海軍のおっさんのキャラなど全てを含めても文句のつけどころのないすごい作品でした。
ということで子供が見ても、大人がみても楽しめるMary Poppinsおすすめです。
A thing of beauty is a joy forever.
正にこの映画です。