スーツも建築もお洒落!トム・フォードの『シングル・マン』
お洒落映画といえば、これ。ファッション雑誌ポ◯イの表紙にの載ったこの映画、実は建築もかっこいいんです。
トム・フォードって誰?
ファッション好きな人ならば、聞いたことがあるでしょう、トム・フォードの名を。
(ブラウンではないです。)
この映画を監督したのは、実はファッション・デザイナーとして有名なトム・
トム・フォードとスーツ
ここ最近のダイニエル・クレイグが主演している007ではトム・ フォードのスーツが使われています。所謂王道、ですね。さて、では実際の映画の服装をチェックしましょう。60年代を舞台にした映画で主人公は大学教授として登場します。
黒縁眼鏡に、細身のタイ、そして深いVゾーンのダークブラウンのスーツ。カッコイイですねぇ。これはある程度年齢を重ねないと出せないカッコよさだと思います。
ちょっと画質が悪いですが、この二人のシャツの襟とネクタイの太さを見比べていただくと、いかにコリン・ファースが演じる主役のスーツがすっきりしているかがわかりますね。
襟の収まりと、ネクタイの小さなノット(結び目)が洗練された雰囲気を出し、やや大きいフレームの黒縁眼鏡がより理知的に見せています。いかにも大学教授らしい。
建築もかっこいい。西海岸らしいガラス・ハウスとは?
トム・フォードは元々美術史やインテリアデザインを学び、俳優も目指していただけあって、細部に到るまでの徹底した美意識は流石です。この映画でスーツと同じくらい重要なお洒落要素である、とある名建築の紹介もしましょう。主人公が住む家はジョン・ロートナーという建築家が設計した「ガラス・ハウス」という建物です。アメリカ西海岸らしい、暖かい気候と明るい日差しを取り込めるような大きな出窓と、ガラスの戸が気持ち良さそうですね。湿気の多い日本では同じ様な設計は難しそうです。
空間を区切るような大きな壁は少なく、代わりに空間を上から包むような広い屋根も特徴的ですね。実はこの家を設計したロートナーは、近代建築の3大巨匠?の一人と言われる、フランク・ロイド・ライトに師事していたんです。屋根の広さや少しエスニックなテイストにその系譜が現れていますね。
光の差し込み具合だまたいい。建築もそうですが、インテリアや小物も60年代らしさを忠実に再現していますね。まさに神は細部に宿る。服も建築もこだわっているこの映画、デザインに興味のある方は是非観てください!ちなみに、以前紹介した映画、『マイ・インターン』もこの映画同様、クラシックなファッションの良い参考例です。『シングル・マン』はスーツと建築がメインでしたが、『マイ・インターン』は小物を中心に参考になる物がたくさんです!