【映画14】コッポラ胡蝶の夢
なんでこの邦題なんだ!としょっちゅう気になるmichischiliの何でもノート。
今回の映画、原題はYouth without Youth。
そのうち本や建築・デザイン・美術関連も更新するので今暫くお待ちくださいませ。
コッポラの胡蝶の夢 スペシャル・エディション(2枚組) [DVD]
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- 発売日: 2009/03/27
- メディア: DVD
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2007年公開、1930年頃が舞台の映画。
レザボアドッグズに重要な役として出ていたTim Rothが主人公。
地味に、やられた!いい映画だ!と思いました。Tim Rothの演技もいいのですが、原作、脚本、音楽、撮影場所(ほぼ全てルーマニアだそう)どれ一つとっても文句なしです。
言語学者のおじいさんが、雷に打たれて突然若返ります。
それだけでなく、未読の本に手をかざすと内容がわかっちゃうという超能力とかも持ち始めます。他にも超能力はありますが、そこは見てのお楽しみに。
なんともまぁ巨匠と言われるコッポラさんにしてはぶっとんだSFですね、と思うかもしれません。でも映像や音楽、などの演出がとても綺麗なのでハリウッド的なSFっぽさはあまりありません。ちょっとアンダーグラウンドなどに通じるような東欧の音楽があったり、陰影が綺麗な映像があったり綺麗な映画だな、さすがコッポラと思いました。映像的にはベルトルッチの暗殺の森に似てるかもしれません。
若返った主人公は言語の起源を解明したくても仕切れなかった夢を叶えようとします。出てくる言語は英語、ドイツ語、イタリア語、サンスクリットや、中国語、古代エジプト語?などなどです。で、調べると原作のyouth without youthという映画は有名な宗教学者、Mircea Eliadeの小説が原作になってます。何か大学の授業を思い出します。この映画ではそういった知的好奇心も刺激してくれます。
コッポラさんは若い頃から職業的映画監督して、作りたいものを作れなかったみたいです。そしてある程度監督としての地位を築いてからやりたいものをやった!とそうです。映画の主人公とも似てますね。あ、宮崎駿さんの風立ちぬとも似てるかもしれません。